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smock vo/g のつれづれブログ 


by cst6480088
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「Tortoise #2」no,1056

「Tortoise #2」no,1056_c0019268_23122061.jpg

TNT
CD (1998/3/10)
レーベル: Thrill Jockey


前にも書いたが、僕は天の邪鬼なので、巷での評価が既に定まってしもうた音楽家のCDを買うというのを、あえて、避ける傾向にある。
幸いにも巷の評価云々の前に、自分でネットなりなんなりで予備知識なしに試聴できたりして、好きになった音楽家であれば、後でその音楽家が巷で話題とか知っても、どうもないのだが、先に予備知識が入ってきてまうと、どうにも、アレのアレ。
要するに偏屈な男なのである。

そういうアレで言えば、tortoiseというのは、まさに「巷の評判」が先に耳に入ってきてもうて、ずっと敬遠してきた音楽家集団である。
しかるに、ずっと敬遠してきたが、意を決してtortoiseの作品を聞いてみれば、やはり良いわけで、自然とtortoiseの作品を買うてしまうわけである。

そしてこのTNTであるが、彼らにとっては3枚目の作品で、この作品ではハードディスクレコーディングを駆使していろんなアレが試されているアレのアレだと作品発表当時に読んだ覚えがあるが、パッと聞いた感じでは、そんな事はどうでも良いと思うた次第。
僕も音楽家の端くれではあるが、他人の作品を聴く時は、純粋に一リスナーで有りたいと思うたり思わなかったりする。
そのアレで言えば、デジタルレコーディングであろうが、アナログレコーディングであろうが、聴いてよけりゃあ、良いのである。

単純にこのtortoiseの作品も、純粋に面白い。良い作品である。
非常に自由な空気が詰まっているように思う。
何かの型にハマった感じがせず、純粋に自己の音楽創作を楽しんでいるのだなぁと勝手に想像する次第。

パッと聴いた感じでは、心地よいインストミュージックってな感じで、聞き流そうと思えば、聞き流したって別に良いのであろうが、じっくり聴けば聴くほど面白い作品である。
非常に音は作りこまれたアレであるが、聴いている人にそれを感じさせないところが、憎たらしい(笑)・・・まぁ、どっちにしてもマニアは勝手に聴き込むのであろうが。

押しと引きで言えば、「引き」の美学とでも言おうか、足し算ではなく、引き算で作られているような曲たち。このような曲は、なかなか作れそうで作れないモノである。
演奏家なんてものは、自己顕示欲の塊のようなモノである。まぁ、例外はあるだろうが、だいたいそんなモノだろう。
そういうアレで言えば、tortoiseは非常にそういうアレが上手いと言わざるを得ない。
まったく、憎たらしい(笑)

この作品以降のtortoiseも更なる変化を遂げていくのであるが、後の作品と聴き比べると面白いのだが、それはそれとして、この時点のtortoiseはこれなのだ、ここなのだ、というアレが非常に感じられて非常に良盤であるというアレである。

by cst6480088 | 2011-09-04 23:41 | 音楽(アメリカ)