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smock vo/g のつれづれブログ 


by cst6480088
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「Nada Surf #4」no,736

「Nada Surf #4」no,736_c0019268_011758.jpgLUCKY
(2008/2/5)
レーベル: Barsuk

05年10月のno,155のこのブログ以来久しぶりの登場(4回目)のnada surfである。
たぶん日本では全く売れていないだろうnada surfの新譜である。
それに日本はおろか本国アメリカでもあんまり売れていないだろうnada surfである。事実アメリカよりもヨーロッパでの評価が高いそうである。
非常に良質なロックバンドであるが、90年代当初の売り出し方はグランジブームに乗っかったような感じでプッシュされていたのを憶えている。



しかし、1枚目の、というか唯一のスマッシュヒット曲「popular」はまさにグランジブームに乗ったかのような曲であった。僕もこのバンドへの取っ掛かりははこの曲であった。
当時、「雨後のたけのこ」のように氾濫していたグランジバンドも今はほとんど残っていない。
日本よりもロックに関しては奥の深いアメリカであるから、僕が知らないだけでまだ活動しているバンドはあるのかもしれないが、全く音楽雑誌などを読まなくなった僕にはそれも知る由もない。ネットで調べるような時間もない。

さて、このnada surf
前述のように当初はグランジブームに乗っかってデビューしたのは事実であるが、この人たちの本質はそこにはなかった。
結果的に2枚目で商業的に失敗しメジャーからクビをきられる形となる
ここで消えてしまうのは良くある話である。
しかし、彼らは楽器を手放すことなく、音楽を奏でることをあきらめなった。その後も作品を発表し続ける。
だが、不幸にしてメディアにあまり登場しなくなった彼らを僕は忘れてしまっていた。

そのあと数年、というか10年近くが経ち、再び僕はnada surfの音楽に耳を傾けている。
非常に良質なロックミュージックである。
たぶん今の流行の音楽ではないのであろう。
お若い人たちの耳には、特にいまだ自分の耳が確立していなく、メディア等が重要な情報源となっている人たちにはあまりピンと来ないかもしれない。
解りやすいポップさという面においては、「地味だね」という言葉で片付けられるかもしれない。

しかし、機会があれば彼らの音楽に耳を傾けてみてほしい。
聴けば聴くほどに良質な、ミュージシャンシップ溢れる曲たちが聞く人を楽しませてくれることであろう。

世の中にはたくさんのバンドがあり、ロックミュージシャンといわれる人たちも、ごまんといる。
その中で音楽を、「自分の音楽を奏でる意味」というものをロック音楽家は常に問い続けなければいけないであろう
その意味でnada surfはキチンと自分たちの音楽を探し続ける姿が音源から伝わってくるバンドである。
もちろん本人たちと話したわけではなく、インタビューも読んだわけではないが、僕自身の耳が、感覚が、感性が、そのように感じさせるのである。勘違いかも知れないが、僕は僕の耳で判断するほかない。
音楽家は音楽で判断する
余計な情報は必要ないといえばないのである。
そう思う次第である。
by cst6480088 | 2008-03-27 00:16 | 音楽(アメリカ)